名機 JBL Paragonがミニチュアになった iPhone 用スタンド iHorn Paragon発売

iHorn Paragon

白箱.com が、 iPhone で使える名機 JBL Paragonのミニチュアパッシブスピーカー iHorn Paragonを発売した。

JBLの名機パラゴン風のダンボール製 iPhoneスピーカーiHorn Paragon発売。2980円の自作キット【engadget】
iHorn Paragonはそんな伝説の名機を1/10スケールでペーパークラフト化したもの。JBL 製の本物は中古市場を丹念に探し歩き、ようやく見つけたとしても数百万円の予算が必要となる代物ですが、iHorn Paragonなら2980円で購入可能です。

JBL Paragon は、1960年代から80年代に製造販売されていたJBLを代表するスピーカーシステムの1つ。当時、その価格も200万円以上もする製品で、今でもヤフオクでは100万円もする代物だ。

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音が聴けるペーパークラフト「iHorn Paragon」登場【itmedia】
”1950年代から1980年代にかけて販売され、“名機”と賞賛された米国製スピーカーをモチーフにしたというペーパークラフト。厚さ1ミリという世界最薄の段ボールを用い、さらにエンボス加工を施して木目や緻密(ちみつ)なディティールを再現した。組み立てに工具は不要。折り曲げて差し込むだけで完成する。

世界最薄の段ボールで作る憧れのParagon、そのミニチュアということで、木目や緻密なディティールも再現されているのなら、「これは速攻買い!」ってことでさっそく購入した。

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パッケージの中には、AからFまで6枚のパーツとあらかじめカッティングされた2枚の段ボール、組み立て説明書が入っていた。パーツはカットされているのでハサミやカッターはなど工具は不要、折り曲げて差し込むだけで完成するというのだ。

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組み立て説明書を見ながら、ただ折り曲げて差し込むだけの作業だが、より美しく仕上げるには指先だげでは限界がある。ペパークラフト専用のへらがあると良いだろう。

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さらに、差し込むだけの作りでは隙間ができるので、ここは確実に接着しておきたい。ボンド 木工用速乾で接着したいところだが、手元になかったので5mm幅両面テープにした。

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JBL「パラゴン」を再現したペーパー製クレードルスピーカーを衝動買い!【ascii】
”実際の組み立ては多少不器用な筆者でも約1時間。数枚入っている、あらかじめ切り込まれた薄いダンボール紙には、アルファベットでA、B、Cと順にID記号が振られており、組立説明図ではそのID記号を指定して、組み立てを指示されるのでまず間違うことはないだろう。

パーツごとに切り込みが入ったダンボール紙は、薄いのであまり力を入れすぎると変に曲がってしまう。説明書に書かれたパーツ番号を見ながら、切り離しては折り曲げ、差し込んで組み立てていく。不器用でも1時間もあれば完成するということだが、じっくり正確に組み上げていくと、なんと2時間もかかってしまった。

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最後に、ホンモノの JBL Paragonにはない iPhone を載せるクレードル部分のパーツを取り付けてiHorn Paragonが完成だ。

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”ダンボール上にエンボスしただけの仕上げだが、iHorn Paragonのエボニー仕上げも見る角度によるとなかなか美しい。そして、世界で一番薄いと言われる薄さ1mmの段ボール紙だが、組み合わさるとその強度はなかなか堅牢だ。

組み立てが完成したiHorn Paragonに iPhone 6 Plus をセットしてみたところ、撓むことがない。世界で一番薄いダンボールの強度はなかなかのものであることがわかった。さて、スピーカーとしてはどうだろうか…。

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iHorn Paragonを後ろから見たところ、まるで木製であるかのようだ。これが段ボール製とは思えない堅牢さだ。木目調のプリントもリアル感があってディティールも素晴らしい。

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JBL Paragonの特徴でもある左右の中域用ホーン、ミニチュアモデルでも忠実に再現されており、歴史的名器であるJBL Paragonに思いを馳せながらそのディティールも楽しめる。
さてさて、実際のサウンドはどうだろうか…。

”iPhoneの内蔵スピーカー出力はステレオではなくモノラルなので、実際にiHorn Paragonを使用してもステレオ再生ができるわけではない。パワーアンプなどを内蔵しないあくまでパッシブ(消極的)なスピーカー、正しくは“拡声器”なので期待をする方が間違っている。

iPhone のボリュームを上げ、大きな音で再生音を聴けば、気分的に左右の広がりがあるようには感じる。いやいや、そんな感じがするような気がする。iHorn Paragonの構造が、あのJBL Paragonの構造を模しているからそうなんだろうと信じたい。

”まあ、そもそも薄いボール紙でできた拡声器に過剰な期待は禁物だ。今や限られたジャズ喫茶でしかお目にかかれない歴史的名器であるパラゴンに思いを馳せながら、今、自分の手でそれに触れていることにただただ感謝して、一途に組み上げたいウルトラ・ヒストリックアイテムだ。音質がどうのこうのなんてバチがあたってしまう。

このiHorn Paragonに音質なんて要求してはならない!
JBL Paragonは200万円以上、iHorn Paragonは2,980円なのだから同じものであるはずはないし、iHorn Paragonにはスピーカーが入っているわけでもないパッシブスピーカーなのだから、単なる拡声器なんだと自分に言いきかせて使うものだ。あの名機JBL Paragonのミニチュアが手元にあるという満足感がある。また、Lightning – USBケーブルを通す穴がるので、充電スタンドとしても利用できるぞ。

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iHorn Paragonは、様々なサイズの iPhone がセットできるようにクレードル部分のアダプターが2つ用意されている。

”小振りなiPhone 6用には2種類のサイズの違うスペーサーが付属しており、ケースの有/無やケースのサイズによって自由に調整できるのだが、なんとiPhone 6 Plusのケースはまったくの例外扱いで、問答無用に取り外すしか対処方法はないようだ。

iPhone 6 Plus がセットできる最大サイズだ。ま、今後これ以上のサイズの iPhone が発売されないことを期待したい。いやいや、その時は旧い iPhone 6 Plus をiHorn Paragon専用にすれば問題はないか?
iHorn Paragonは、実用性を考えて購入するのであればオススメしない。ただし、あの名機JBL Paragonに憧れた世代の iPhone ユーザーなら是非とも購入しておきたい逸品であることは間違いない。

iHorn Paragonの製造元である池田工業は、もともとカーエアコンやフォークリフト部品などを製造している企業で、これまで金属加工技術を活かしたアルミ削り出しのパッシブスピーカーであるiHorniHorn miniも発売している。