ルンバ530のフロント部分の黒い部分には、赤外線センサーが内蔵されており、障害物を瞬時に検知する。
さて、どのような仕組みになっているのか、とりあえずバラしてみることにした。
本体裏側は、駆動部分とブラシ、ローラー、ダストボックの各パーツで構成されている。それぞれ、メンテナンスのため、簡単に取り外せる仕組みだ。
ここまではユーザが簡単にアクセスできるが、本格的なバラしはここからだ。本体上部のカバーを取り外すと、動作スイッチ半円形の大きな基板がある。
動作スイッチのパネルを取り外した基板は、パソコンではないので、Core 2 Duo などのプロセッサがあるわけでもなく、マイコンチップが数個ある程度のシンプルな基板なのだが、非常に多くのチップコンデンサが取り付けられているのがわかる。
基板の裏側には、駆動モータへのケーブルとセンサーへのケーブルがある。気になるのは、基板表面にあるコネクターだ。ユーザがアクセスできる箇所にあるのではなく、カバーの下にひっそりと取り付けられているのだ。メンテナンス用かと思われるが、独自のプログラムをアップロードできるのかもしれない。
ルンバ530は、スイッチONで行動開始。各種センサーの働きで掃除する部屋の形状、広さ、汚れ具合を判断。もっとも適した走行パターンと稼働時間を自動的に計算し、的確な清掃を行い、部屋中をきれいにしてくれる。
掃除が完了したとき、またはバッテリー残量が少なくなったとき、赤外線通信でDockを探して帰還する。
ルンバ530は、スイッチをON/OFFをユーザが行う必要があるが、iRobot Roombaには指定した日時に動作を予約できる
ルンバ・スケジューラー 5510がある。
ルンバ・スケジューラー 5510のデザインは、
ルンバ530とは違う旧デザインだ。
ルンバ・スケジューラー 5510と
ルンバ530を同じ環境で使用してみたところ、動作モードが微妙に違うことがわかった。障害物を発見すると、
ルンバ・スケジューラー 5510は、とりあえずぶち当たって方向変換をするのに対して、
ルンバ530は障害物を発見すると走行速度を落とし、ゆっくりと障害物に接触して走行方向を変えるのだ。さらに、駆動パワーの違いにも驚いた。毛の長いラグ上でも楽々と掃除をこなしてくれる。
ルンバ 530 は、駆動系が著しく強化されたようだ。
ルンバ 530 53006(左側)と
ルンバ・スケジューラー 5510(右側)の裏側を比較した画像をみると、改良点が明らかにわかる。まず、バッテリの取り付け方法だ。
ルンバ・スケジューラー 5510は、バッテリの脱落というトラブルが発生した経験から、裏パネル内に内蔵されたのだ。ダストケースは、ゴミの量が見える半透明になり、部屋の角の部分にあるゴミを効率よく集めるブラシも2本から6本へと変更されていた。おそらく、
ルンバ・スケジューラー 5510も新モデルでは、
ルンバ 530と同じ仕様になることだろう。
ルンバ 530のスゴいところは、階段を感知したら実にうまく回避行動に出ることだ。走行中、進行方向に段差がある場合は直ちに感知してルートを変更、落下を防ぐのだ。掃除範囲を気にすることなく、階段や段差のあるスペースでも安心して使用できる。
ルンバ 530 は、CLEANモードでの掃除タイムは最大1時間、電気代はわずが1円だそうだ。これは、一般的な電気掃除機の20分の1でしかない経済的な掃除機といえる。
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iRobot 自動掃除機ルンバ530