« 15インチ MacBook Pro もトラックパッドで右クリック | Main | アップル、新しいU2 iPodを発表 »

2006年06月05日

MacBookの冷却用パイプに工夫あり

0605001.jpg先月16日の発表当日に MacBook を購入したユーザは、月末までに待望の MacBook を手にしたようだ。すでに、個人ブログでも MacBook ユーザの使用レポートが公開され、使用時に予想外の発熱があることも報告されている。そこで、この MacBook の冷却構造について考えてみた。
もっとも発熱の源となるのは、CPUである Intel Core Duo プロセッサだ。このチップセットには熱を効率よくヒートシンクへ導くための冷却用パイプがセットされている。興味深いのは、このパイプの形状だ。一般的に、チップ上の冷却用パネルから熱をパイプへ導くには直線的なデザインが部品コストを考えると効率的だ。しかし、なぜか MacBook では、弧を描くような曲線状のパイプがセットされている。冷却用パネルの裏側をみると、この謎が解ける。チップセットに接する正方形のパネル部分の対角線にパイプが通るように配置 (左画像の赤線) されているのだ。これは、パイプは上下に横切るよりも、対角線の方がより多くの熱を効率よく導くことができるからだ。そして、冷却効率の工夫だけではなく、アップルならではのデザインの美しさもあるのだ。次に発熱が大きいのはハードディスクドライブや光学ドライブとなる。一般的な使用では、光学ドライブが常時動いていることは少ないのでハードディスクドライブの発熱が大きい。左側のパームレストが熱くなるのはこれが原因だ。その他にも大小さまざまな発熱の源があり、これらから発せられる熱が MacBook の薄い筐体内に溜まる。そこで、この熱を効率よく排気するために大きなファンが中央部ヒンジ付近に搭載されている。このファンの動作は、筐体内部の数カ所にセットされた温度センサー情報をもとに管理されている。MacBookでDVDなどを鑑賞していると、突然グォ〜ンと冷却ファンが動き出すのは CPUや光学ドライブにセットされた温度センサーが設定温度を上回ったことを検知したからだ。もし、この冷却ファンが動作しなかったら、MacBook が暴走する、といっても勝手に MacBook が走りだす訳ではありませんが(笑)、動作が不安定になったり、加熱したまま放置しておくと本体の発火なんてことも起こる可能性がある。
さて、これから暑い夏を向かえるにあたり、ノートパソコンは MacBookMacBook Pro に限らず、涼しい環境で使うのが一番ですが、本体の冷却ファンだけでは間に合わないこともある。そんな時、対策としてバード電子インタークーラーGTXなどのノートパソコン冷却用製品を使うのも良い。

MacBookの内部については KODAWARISANバラしを参照すると良い。

Posted by kodawarisan at 11:25
Apple_Store_40x120
Copyright KODAWARISAN
All rights reserved